腕白バリアーパルシェン考察とワンダールームの応用及び「ネオ-積みサイクル理論」提唱【ポケモンUSM】
(以下、常体)
目次
- 1.コンセプト
- 2.経緯
- 3.型紹介
- 4.耐久調整
- 5.解説
- 6.サイクルパでの採用意義
- 7.ワンダールームでの応用
- 8.ワンダールーム下での耐久調整
- 9.「ネオ-積みサイクル理論」
- 10.総括
1.コンセプト
今回は、
『耐久に厚い&回復ソース持ち&バリアーと殻を破るで攻守ともに積みをこなすパルシェン』
について紹介する。
2.経緯
ミミッキュ、ランドロス等のトップメタに有利を取りつつ起点にし、現環境に多いサイクルパを破壊するための積みの駒を探した。そこでパルシェンに白羽の矢が立った。
(筆者の5世代の頃からのお気に入りポケモンである。)
しかし、
・純正積みサイクル(積みリレー)では環境に一定数いる強烈なストッパー(ミミッキュ、襷、スカーフ等)に、こちらの取り巻きを含め不利を取ること。
・相手のサイクルパに対して、ポリ2レヒレガルドなどの高耐久ポケモンを1舞パルシェンで突破できないこと。
それらの理由で、積みリレーPTでの採用ではなく、受け回しをするサイクルパの中で採用した。
そして、強烈なストッパーを受けつつ、高耐久を削り、パルシェンを通す。もしくは、高速スカーフ・高耐久を凌駕するほど何回も積む必要があった。
つまり、その要件を満たすパルシェンは
・サイクルに参加することができる
・抜き性能がある
という
"ハイブリッド性能"を持つパルシェンである。
そこで、着想を得たのは、
あべしさん(@Abec_poke)のバリシェン(通称鉄壁パルシェン)だ。
私はとても感銘を受けた。これから本記事を読み進めていただく上でも理解を助けるので、先にあべしさんの記事をご覧いただきたい。
↓
http://enokoro-poke.hatenablog.com/entry/2018/01/24/004748
※掲載許可取得済み
(引用)
基本的に物理ポケモンと対面したら、殻破から入り、上からバリアーでBを上げていく。
殻破→バリアー→殻破…と積み続け2回、できれば3回破る。
というコンセプトであり、通常のパルシェンと異なる点として
(引用)
・✝3回殻を破れる✝→火力の底上げが可能です。
・Bを上げるので先制技(バレットパンチ、影打ち)で止まりにくいです。
・対メガガルーラでは、殻破った後バリアーで不意打ちを失敗させることもできます。
・クチートの上からバリアー張ることで怯みないしZを使用せず突破が可能です。(後述のアクアブレイク選択のポイント)
・物理耐久が高いため、積まれたギャラドスやパルシェン、ボーマンダへのストッパーとなり得ます。(後述のロックブラスト選択のポイント)
が挙げられる。
私も何度も試験運用をしたが、とにかく読まれない上に強い。3タテもザラである。相手視点で見えない勝ち筋を押し付けられるので試合を大逆転したシーンも多かった。
原案では、Dに努力値164が割かれ無補正メガゲンガーのヘド爆耐えとされている。
逆風だったのは、Cぶっぱのフルアタ小学生ゲンガーやヘドウェの採用が一定数見受けられたこと。
デメリットとしては、特殊に対しては基本1回しか積めないので多段積みができず、切り返しの手段としての運用となること。しかし、切り返せる再現性も高くはなかった。
他にも、ランドロスやガブリアス、ドリュウズなどの地面タイプに対しては殼破が安定行動になる。
(理由:相手には地面ポケモンで突っ張る選択肢の他に、交代の択があるので、バリアーから入った時に交代されると、パルより速い特殊or高耐久特殊に切り返される。起点チャンスから一気にディスアドとなるので、次ターンに高火力攻撃orバリアーでの多段積みを選択できる殼破から入るのが強いムーブであるから。)
ところが、相手がスカーフ持ちだった場合、殼破から入ると素早さが抜けないので、B0状態とB-1状態で2発攻撃を受けることとなり落ちてしまうことが多発した。スカーフをケアしてバリアーから入らなければならないことを考慮すると立ち回りが不安定になるので、更なる物理耐久が必要だと感じた。
3.型紹介
そこで次の型を紹介する。
パルシェン@フィラのみ
特性:スキルリンク
性格:腕白
努力値:252-148-4-x-4-100
実数値:157-134-221-x-66-103
技構成:つららばり/ロックブラスト/バリアー/からをやぶる
原案と比較して、Dに振っていた耐久をAに回して遂行速度を上げ、性格補正をBに回すことで物理に対しての起点に出来る範囲を広げた。
技としては、鋼に対応し得るアクアブレイクが選択肢にあるが、今回は物理耐久を上げた事によって物理水に対して更に役割が遂行しやすくなったのでロックブラストを採用している。鋼に対する削りを意識して立ち回れば氷柱針でも鋼に対抗できないことはない。
フィラのみは、「控えめ」「臆病」などの特殊寄りのポケモンが食べると混乱させることができるので、トリックに対する足掻きとなる。
(私は『フィラパル』という名称の響きも気に入っており、フィラのみをオススメする。PGLのアイテム使用率の統計では、混乱実は圏外なので統一することによって所持率変遷を可視化したいという私の願いもある。バリアーor鉄壁の使用率も圏外である。このことからも、突出した奇襲性能があることが裏付けられる。)
(2018年6月24日現在 確認)
※バリアーは遺伝技であるが、鉄壁はシェルダーのレベル技、パルシェンの教え技なので代用可能。
4.耐久調整
HB
・意地メガラグラージ(222)の地震をB0(素)→B+2(バリアー)→B+1(殻破)→木の実発動→B0(殻破)で4回耐え
=雨下メガラグラージ対面でバリアー+殼破×2積める(意地スカーフランドも同様)
・意地ドリュ(205)の地震をB0(素)→B-1(殻破)の状態で2回耐え→木の実発動
=スカーフドリュ対面で殻破×2積める
・意地砂ドリュ(205)の地震Z(B0:素)+砂ダメ+地震(B+2:バリアー)→木の実発動→地震(B+1:殻破)耐え
=砂下地面Zドリュ対面でバリアー+殻破×2積める
☆相手の火力実数値によってバリアーor殻破から入るか立ち回りを変更する目安
意地メガラグ(222)>意地ランド(216)>意地砂ドリュ(205)砂ダメ込>バリアーと殻破の壁>意地ドリュ(205)>意地ガブ(200)>陽気ランド(197)>陽気ドリュ(187)>陽気ガブ(182)
※すいすい砂かき&仮想敵スカーフは1破りでは抜けないが2破りで抜ける。
※砂ダメとガッサを意識するなら特殊or両刀型にして、特性[防塵]も一考。カバとの相性も◎。何回か被弾するので急所を嫌うなら特性[シェルアーマー]も一考。
※H252B156(157-242)までBに振ればメガラグ地震対面でも殻破から入ることが可能。
・無補正メガミミロップの飛び膝蹴り確定耐え
(飛び膝後ミミロップが引いて、後ろから猫騙しで止めてくるという積みポケが苦手とするムーブにも、フィラ発動により対策される)
A
・Aランク2↑氷柱針がテンプレABミミッキュの本体に5発命中で丁度確定1発
・Aランク2↑ロクブラがH177メガハッサムに対して、1/10発でも急所に当たれば2回で確定で落ちる。(乱数・命中率・急所率込みで瀕死率78.88%)
HD:特化レヒレのムンフォ確定耐え
S:殻破後最速135族抜き
5.解説
【従来のパルシェンと異なる点】
このポケモンの役割は積み要因であり、擬似的なサイクル要因でもあり、物理ストッパーでもある。
2回破れれば1舞AS珠パルの1.15倍の火力が出て、バリアーによって先制技耐性が単体で作れるバリシェンが弱いはずがない。火力過剰になるため、その分耐久に回せるのは理に適っている。
物理の前で殻破を積むと、相手視点では、「襷か印かZを持った耐久と体力の削れたパルシェン」が場に残ることになる。
①バリアーによって耐久値が上がること
②木の実によって回復ソースがあること。
これらの点は、相手視点では考慮していられない事項である。
従って、相手は場にいる物理ポケモンで捨て気味に攻撃してこれ以上の積みを防ぎ、裏のストッパーで止める動きが現実的となる。そのため、起点ポケモンに逃げられにくいと言う長所がある。
その点において、パルシェンは起点ポケモンに対して、「削らなくてはならない」「引くことはディスアドバンテージ」というような先入観を持たれることも含め、擬似的に、特性:影踏みも持っていると感じたことがある。
ハッサムやミミッキュ程度では、剣舞されようが向こうが追いつけないので起点。
鈍いカビゴンに対しても積み合戦になるが、相手の氷柱針の被弾数を考えると急所に当たるので大体殴り勝てる。(こちらの回復ソースは有限であるがオート回復である。相手はリサイクルを押さなければならないので後手に回る。)
ルカリオやバシャーモのような高火力一致で弱点を突いてくるポケモン以外の物理はほとんど役割対象である。
例えば、アゴギャラハッサムのような並びに対して、相手視点ではギャラ対面で起点にされても、削りを入れることで、ハッサムがストッパーになり得る。
しかし、こちら視点では、耐久上昇と回復によりハッサムとも殴り合える。結果、既存のパルシェンとは違って、物理ポケモンをストッパーにしようものなら並びごと崩して勝利を狙える。二回破れれば、スカーフアーゴヨンのような強烈なストッパーも抑えることができる。
バリアーと殻を破るで耐久調節が可能なので、木の実の発動条件を自在にコントロールすることができ、持ち物の相性は非常に良かった。
バリアーを上から打てるようになるので、物理積みポケモンの宿命であるイカサマ対策ができる。
特殊の数値受けポケモンに滅法弱い(ポリ2、レヒレ、ガルド等)ので、サイクル下で削りを入れておく必要がある。しかし、何回も殻破をさせてくれて突破できてしまうケースもある。
【意地バリシェンと異なる点】
・砂ドリュや雨ラグラージ等の天候パに対して勝率が安定すること
→バリアーから入ると砂ドリュウズの地面Zやメガラグラージのアームハンマーにも対応可能
相手の軸である天候エースを起点にできてしまうことは大きいし、相手視点では選出画面の時点でパルシェンは天候エースに対するストッパーとなりえないので、その認知の歪みによるeasy winがとれる。
(easy winの根拠の考察:
相手は、天候のターン節約ためや、こちらの回復ソースがない前提での立ち回りをすること、1破りでは素早さが追いつかないと判断するので、舐めていることが多い。そのため、控えに交換されることはほぼなく、無事バリアーから入っても起点にできる。)
・スカーフ地面に対して、スカーフが確定していなくても殻破から入るのが安定すること
・メガミミロップを起点にできること
・Aに努力値を割けたのでミミッキュなどに対して役割遂行速度が上がり、妨害されにくくなったこと
・D耐久が下がったこと。
→特化レヒレのムンフォ耐えまでとしているが、S関係が分からない以上は使い勝手は微妙。先に殻破をして、Dダウンしてしまったら耐久調整が意味をなさない。仮に下を取れていても挑発を打たれるケースがあるので気休め程度の目安である。
しかし、そもそも特殊を起点にすることは役割対象外であると割り切って使用していたので、不便に感じることは少なかった。
性格が腕白であることと、耐久ランクが目まぐるしく変化することを考えると経験的なダメージ感覚が必要となるが、使っていてとても楽しいポケモンである。
6.サイクルパでの採用意義
サイクルパの中での採用と冒頭で述べたが、重大な欠点がある。
それは、混乱実の発動条件が「体力が1/4以下になったら発動」であること。つまり、75%以上削られる必要がある。
木の実が発動しない50%~74%のダメージを食らうと確定2発になり繰り出せず、かと言って75%以上のダメージを2回食らうと150%となり確定2発。
→木の実は繰り出し性能を上げないことがわかる。
①繰り出し性能をあげないこと
②フィラのみは対面性能を上げる道具である
③回復ソースが有限であること
このことから分かるように、サイクルパでの起用ではあるが、純正のサイクラーとしての役割は持てない。
『役割対象である物理相手を限定に
①行動保証がなされる
②49%以下のダメージに対して受け出せる(有限)』
という役割が正確である。
これは、パルシェンというポケモンの性能とマッチしているとも言える。
そもそも、従来の積みリレーは、起点作りをした後ガンガンこちらのポケモンを捨てて、数的アドバンテージを削り、
① 起点となる対面を作り続ける
② 全抜き
②' 起点に出来ずに負け
②" ストッパーに止められて負け
の構築である。
そこで、わざわざ数的不利をとる必要はないと考えた(置き土産などで自主退場することはない)。
積みリレーにとって、起点となる対面を如何に作り出せるかが最も重要な要素だと推察する。従って、「死に出しによる縦の積み」だけではなく、「サイクルによる横の積み」構築があっても良いのではないか、と仮説を立てた。
むしろ、[対面を作り直せれば作り直せるほど積み構築として強い]という前提条件があるとするならば、「サイクルによる横の積み」に軍配が上がるのではないだろうか。
直線的な対面作りには回数が限られるが、サイクル的な対面作りは柔軟性に富むという言説である。
つまり、①激しく交換しつつ起点チャンスを伺い、②サイクルの中で相手を圏内に入れる(=積みリレーでいうステロと同じ位置にあたる)ことができればよいのである。
根本的な目的は、従来の積みリレーと変わらない。
・自主退場/リレーによる対面操作→サイクルによる対面操作
・ステロによる擬似的な削り→サイクルを回すことによるダメージレースの負荷で賄う
というように、手法が変わっただけである。
他にも、積んだ後
仮に相手の後ろにストッパーが構えていても、サイクルを回し直すことがストッパーメタとなり得る。
更なるメリットとしては、
数的不利をわざわざとらず、最悪クッション役として残せれば、捨てて対面を作り直せるということが挙げられる。
「積みリレー」に「受け出し」の概念をプラスする目的は、あくまで、対面を作り直すため。言い換えると、積みの機会を作り2度目以降のサイクルを不要にするためなのである。
役割論理のように3~4サイクルも回す必要がない。①1度サイクルを無理矢理回すことによってゲームプランを作成することができる。②積極的死に出しによる数的不利を回避することができる。これらが大きなアドバンテージとなる。
不完全サイクラーでありながらも、受け出すことによって、積みとしての新たな役割を見出せたのではないか。
冗長ではあったが、既存の積みリレーに組み込まれるようなパルシェンとは掛け離れて、サイクルと積みのハイブリッドな概念のパルシェンに挑戦した。構築例は別の機会に紹介したい。
7.ワンダールームでの応用
「積みリレー」の話にもう少しお付き合い頂こう。
積めないとはどういう事態か?
例えば、
・相手が全員特殊でパルが積めない
・相手が全員岩技持ちでガモスが積めない
などである。
かと言ってルカリオのインファを前にパルは積めないし、岩技がなくともガブの鉢巻地震でガモスは沈む。
私は「積めない」という現象の発生に際して
①物理特殊の範囲外
②耐性の範囲外
の2要因があると仮定した。
(シークレット要因として
③Z技等の崩しの"耐久数値の範囲外"
もあるが、対戦で使えるのは1回きりで、しかも火力の上昇具合はこだわりアイテムと同程度なら、圧倒的物理特殊耐久/圧倒的耐性でカバーできると考えたため薄めに考慮)
「積むことができない」という事態を回避するためには、
⑴:物理特殊の範囲を広げる
eg.威嚇HDメガマンダ
⑵:耐性の範囲を広げる
などが効果的だと推察した。
「パルシェンで特殊を起点に出来たら苦労しないし、ガモスがいくらDが高いからと言ってドロポンZを受けられない。パルでドロポンZを受けることは難儀である。」
という声が聞こえる。
確かに、都合よく範囲を広げることは困難であろう。しかし、制約が付く中でならば再現することができる。
ワンダールームであるならば①物理特殊の範囲外を克服することが可能であるのだ。
効果
5ターンの間、すべてのポケモンの『ぼうぎょ』と『とくぼう』の能力値が入れ替わる。もう1度使用すると元に戻る。
BとDが逆転するので、腕白パルシェンにとって、物理耐久を上げることは、多義的には特殊耐久を上げることにも繋がった。
ワンダールームとは、物理耐久と特殊耐久の乖離が大きければ大きいほど活きる技である。
わざわざDに振る必要もなく、物理相手に役割遂行する副産物としてワンダールーム下ではズバ抜けた特殊耐久を見せ、ギミック内において特殊への切り返し能力は格段に上がった。
8.ワンダールーム下での耐久調整
では、具体的な耐久ラインを見ていこう。
HD
・臆病コケコの珠10万(EF下)が最高乱数以外耐え
・控えめテテフのサイキネZ(PF下)が最高乱数以外耐え
・控えめアーゴヨンのヘドウェをD±0(素)→D-1(殻破)の状態で2回耐え
→スカーフアーゴヨンの前で殻破×2積める
HB
・意地メガギャラの地震確定耐え
・意地ミミッキュのじゃれつく+影うち耐え
(じゃれつくで木の実確定発動。回復込みで影うち耐え)
(パルシェンの相棒のワンダールーム要員としては、ルージュラ、ウツロイド、ブラッキー、ポリ2、マシェードなど様々試したが、最終的にメガゲンガーに落ち着いた。単体性能を落とすことなく無理なく組み込めたからである。
ワンダールームはターン制約がある以上、サイクルを回されることが攻守ともに弱点なので、それを補うサイクルカットメガゲンガー。
パルは殻破をする機会を1度でも貰えれば決定力が格段にあがるので後のサイクルも無視できる。故に良相性なのである。
◎チャート
積む前:サイクル優位
↓
積む機会:ワンダールーム
↓
(障壁:相手陣のサイクル)⇦サイクルカットによって起点対面を確定作成
↓
積んだ後:サイクル無視
同じ理由で、特殊相手に一度でも殻破を積めればいいので、ワンルが残り1ターンであっても機能する。トリルエースのようにターン数が足りなくなる場面は、ほとんど見受けられなかった。
また、テッカグヤなどに対しても鬼火を撒いた上でワンダールームをすれば、高火力でもないので両刀だろうが宿り木されようがガン起点になるので強かった。)
※ワンダールーム始動のメガゲンガー/構築/立ち回りについても、今後掲載予定。
↓
追記:
【完全図解】ワンダールームの戦術的分類とWRメガゲンガーの単体考察【ポケモンUSM】
http://pureonedodo.hatenablog.com/entry/2018/07/04/232010
9.「ネオ-積みサイクル理論」
かくして、超物理耐久+超特殊耐久のパルシェンがここに爆誕した。
それだけではない。
相手の防御特防も入れ替わるので、サイコショックの要領で、氷柱針でエアームドを突破できる。
物理アタッカー+特殊アタッカーを兼ねるパルシェンもここに完成した。
さらに超絶マイナー技であるので、戦術意図を隠せることはメリットの一つである。
ここまでご覧いただき、誇張表現であることに憤りを感じて批判的になっている読者も中にはいるかもしれない。しかし、机上論を夢想して悦に浸っているわけではない。
重要なのは"勝ち筋の分散"である。
物理の前で積み一辺倒。「倒しきれなかったら負け」「積めなかったら負け」のマッチング運を祈る機械プレイより遥かに勝ち筋が多くなる。
eg.ブルルドランに対して両者ともパルの起点にできない。しかし、ゲンガーがドランを呼ぶので適当に削ってワンダールームをして、ドランの前でパルが破れば、削れたドラン+ブルルをパルで制圧できる。
積みリレーは簡単に勝てる試合もあれば(3縦)、あっさり負ける試合もある(ストレート負け)。
しかし、ポケモンのレートを上げるのは1試合の「芸術的な完勝」よりもあくまで「勝率」なのである。
従って、
①積みによる過剰なパワーを落として代わりに耐久を上げ
②強引にサイクルを回し
③数的有利を意識し
④対面の作り直し回数を増やすように試みる。若しくは、
⑤ワンダールームなどによって積み範囲を擬似的に広げる。
これらのことは、積み構築において、勝ち試合を増やすために合理的であるはずだ。
私はこの理論を
「ネオ-積みサイクル理論」として提唱する。
10.総括
腕白バリアーフィラパルシェンの単体考察をベースに積み構築の在り方を問い直した。
また、私は積み構築を長年愛用しており、ワンダールームの研究もしているので、書き足りないことは多分にあるが、趣旨とはズレるのでここで筆を置くことにする。
ここまでご覧いただき誠にありがとうございます。
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