【補完記事】受けル崩壊ワンダールームカプ・テテフ【ポケモンUSM】
こんにちは!みるさくです!
今回の記事は、
前回の投稿↓
【完全図解】ワンダールームの戦術的分類とWRメガゲンガーの単体考察【ポケモンUSM】
http://pureonedodo.hatenablog.com/entry/2018/07/04/232010
の補足の内容であり、こちらの記事から参照して頂きたい。
メガゲンガーでは受けループの追い討ち枠に対して完封できるとは言えないので、
ワンダールームを用いて受けループを崩すことだけに焦点を当てたカプ・テテフの紹介。
荒削りなので、発想のタネになれば幸いです。
持ち物:フェアリーZ
性格:控えめ
努力値:H236 C252 D20
実数値:175-x-95-200-138-115
技:サイキネ ムンフォ 挑発 ワンダールーム
【調整】
H:16n-1
B:
《WR下》
・特化亞ベトンの毒づき確定耐え
・陽気メガバンギの噛み砕く×2+砂ダメ 超高乱耐え
C:
《通常》
ムンフォZ
・無振りメガバンギ確定1発
・201メガヤドラン超高乱1
サイキネ(PF)
・H252ムドー超高乱2
《WR下》
ムンフォZ
・207アローラベトベトン確定1発
・H252メガバンギ確定1発
サイキネ
・図太いBDラッキー確定2発
D:
《通常》
・222メガゲンのシャドボ確定耐え
WRからの
B上昇でベトンバンギの攻撃を受け(DWR)、相手側のDを弱体化することでムンフォZで崩す(OWR)
というコンセプト。
受けルの特殊受け枠のベトン、バンギ、ラッキーに対面から悉く打ち勝てる。
サイコショックではできない芸当。
(ショックは、眼鏡でない限り、対ラッキーにおいて威力が足りず回復が間に合うため)
①BDラッキー対サイコショック
②BDラッキー対WR+サイコキネシス
また、ムーンフォースZは一度きりしか打てないが、1体以上崩して、サイクル復帰不可にさせ、挑発で止めれば、十分機能してると言えるだろう。
メガゲンガーに比べるとサイクルロック機能が無い分、倒したい相手を選択できず安定はしないが、範囲を取った形である。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
TwitterID: @baumbaump
【完全図解】ワンダールームの戦術的分類とWRメガゲンガーの単体考察【ポケモンUSM】
好きな技はワンダールーム!みるさくです!
(以下常体)
目次
- 1.コンセプト
- 2.ワンダールームの特質と戦術的分類
- 3.防御的ワンダールーム(DWR)を活用している事例
- 3-⑴.事例1「砂×弱点保険ウツロイド」
- 3-⑵.事例2「WR×腕白パルシェン」
- 4.攻撃的ワンダールーム(OWR)の罠
- 5.OWRとサイクルカット
- 6.メガゲンガー型紹介
- 7.総括
※サムネイルのための画像。後に解説。
1.コンセプト
今回、紹介するポケモンは「ワンダールーム」を使って、
・自らの攻撃範囲を広げたり
・受けループを倒したり
・起点を作ってサポートもできる
メガゲンガーだ。
メガゲンガーの単体考察に入る前に、ワンダールームという技にスポットを当て、その特徴を述べる必要がある。
※尚、以下「ワンダールーム」のことを「WR」と省略して呼ぶ場合がある。
2.ワンダールームの特質と戦術的分類
以下がWRの簡易的な説明である。
(出典:https://yakkun.com/sm/zukan/search/?move=472)
更なる詳細な仕様については後で述べるが、
・BDを5ターンの間逆転させる
・優先度0
という効果さえ今は認識していただければ理解に差し支えない。
では、どのようにWRを戦術に組み込むか?
例えば、
・比較的Bが低くDが高い特殊アタッカーのウツロイド
・比較的Bが低くDが高い物理アタッカーのミミッキュ
の対面。
化けの皮まで考慮するとテンプレのアタッカー同士である場合ミミッキュが有利な盤面なのは言うまでもないだろう。
しかし、WRを使用した場合形成は一気に逆転する。
つまり、
【WR下では】
・比較的Bが高くDが低い特殊アタッカーのウツロイド
・比較的Bが高くDが低い物理アタッカーのミミッキュ
というBDの逆転現象が発生し、ウツロイド有利の対面が完成するのだ。
具体的には
・臆病CSウツロのアシッドボム(皮)+パワージェム(本体)で ASミミッキュは確定1発。
・Zを使えばアシボ無しでも本体に確定1発である。
・対して、意地 ASミミッキュの無限暗夜への誘いはCSウツロイドに対して半分も入らない。
以上の例から分かるように、WRを組み込むことによって、使用者側に複数のアドバンテージが発生した。
今回は、便宜的に、このアドバンテージを戦術タイプに基づいて、2つに類型化したことを以下に示す。
①防御的ワンダールーム(Defensive Wonder Room / DWR)
WRを守りに際して利用する戦術。
例.Bの低いウツロイドのBを強化させ、ミミッキュの無限暗夜への誘いを受けきる
②攻撃的ワンダールーム(Offensive Wonder Room / OWR)
WRを攻めに際して利用する戦術。
例.Dの高いミミッキュのDを弱体化させ、ウツロイドのパワージェムで突破
※口語では、「WR=ワンル」、「DWR=デワル」、「OWR=オワル」と筆者は呼称している。記事が黙読しやすい。
3.防御的ワンダールーム(DWR)を活用している事例
では、具体的にはどのように戦略に組み込まれるのか。
まず、DWR戦略を活用している事例を2つ取り上げる。
3-⑴.
☆事例1「砂×弱点保険ウツロイド」
WRが嫁技であり、先行研究をなされているt/Tさん(@tTriaak)の記事を紹介する。参考になるのでご覧いただきたい。
『【S2後期使用】砂ワンダールーム構築 †黒雷の砂漠の白き姫†』
t/Tのパワフルハーブティー
http://www.teaparty-poke.com/entry/2017/03/20/231052
※掲載許可取得済
まず、補足という形で
WRの詳細な仕様と特徴について、完結に、分かりやすくまとめられているので引用させていただく。
(以下、引用)
第五世代から登場したトリルの親戚みたいなやつ。5ターンの間場に出ているポケモンのBとDの能力値を入れ替える。優先度は0。
ここで言うBとDの能力値とは
・実数値
・突撃チョッキの特防補正
・岩タイプの砂嵐の特防補正
・ふしぎなウロコの防御補正
であり、ランク補正や壁のダメージ軽減は入れ替わらない。
壁との違いとして、BDの開き次第では倍以上の耐久になれること、攻撃面での活用もできること、2ターンかけずともBD両方に影響があることが特徴。当然この特徴は利点にも欠点にもなり得るが。
では、前提条件の共有が完了したところで、本題に移ろう。
コンセプトとしては、カバウツロの並びで水技を誘い、砂補正の乗った高いDで水Zなどを受けて、弱点保険を発動させ抜きを狙う。
また、 WR下では、岩タイプの砂嵐の特防補正も、BD入れ替わり防御補正に回るので、砂が舞っていればガブの地震やテッカグヤのヘビーボンバーなどを耐え、弱点保険のトリガーとし返り討ちにできる。
「弱点保険発動=積みの引き金」と定義付けるならば、WRによって、特殊のドロポンZであろうと物理の地震であろうと起点にできる(物理特殊の積みの範囲外を克服)。
これは、ひとえに、ウツロイドのズバ抜けたDの高さ&砂の特防補正と低いBとの乖離の産物ではなかろうか。リフレクターではなし得ない芸当である。
Bの強化による積み範囲の拡大、守備力の上昇が弱点保険発動のトリガーとなりうるので、DWR戦略に分類した。
※「抜きの役割を考慮するとアタッカーなのでOWR戦法ではないか」という問いに答えるならば、否である。動きは攻撃的であるが「弱保発動後の抜き性能orビーストブーストに依拠する積み」はWRの類型とは異なる。
しかし、例えば「チョッキテッカグヤのD補正をB補正にひっくり返しパワージェムで突破する」ケースはOWR戦法に該当する。
100%DWRor100%OWRというケースは中々存在しないことを念頭に入れたい。今回のウツロイドはDWR戦略寄りである、という文脈での紹介であった。
3-⑵.
☆事例2「WR×腕白パルシェン」
先日、私が投稿した記事である。
パルシェンはWRを覚えないが、WR始動役と一緒に組むことによって圧倒的な物理耐久と特殊耐久を兼ね備えることになる。
以下、拙稿を参照されたい。
『腕白バリアーパルシェン考察とワンダールームの応用及び「ネオ-積みサイクル理論」提唱【ポケモンUSM】』
みるさく雑記
http://pureonedodo.hatenablog.com/entry/2018/06/24/225942
コンセプトとしては、もともと高いBに更に性格補正をかけ
基本的に物理ポケモンと対面したら、殻破から入り、上からバリアーでBを上げていく。
殻破→バリアー→殻破…と積み続け2回、できれば3回破る。
というものである。
更に、物理耐久を特化させた副産物として、WR下では、特防オバケのパルシェンが完成する。
・臆病コケコの珠10万(EF下)が最高乱数以外耐え
・控えめテテフのサイキネZ(PF下)が最高乱数以外耐え
・控えめスカーフアーゴヨンの前で殻破×2積める
このパルシェンはH157B221D66という耐久数値なので、約3.35倍もの物理耐久と特殊耐久の差がある。
理論上は、H157B221D221からの数値の使い分けで殻破チャンスを手に入れることが出来る(盾⇄剣ギルガルドの実質合計数値が高いというような言説)。
事例1になぞると、BDの開きを活かして高火力物理・高火力特殊を受けつつ、積みの起点とするので、DWRの分類である。
※このパルシェンは本記事で紹介するメガゲンガーと組ませていたので、その前提を以降把握していただきたい。
4.攻撃的ワンダールーム(OWR)の罠
次に
OWRを用いて、攻撃の範囲を広げる戦略に関して、ケーススタディを通して考察していこう。
今回は、【vs受けループ】を想定して話を進める。物理受け/特殊受けなど役割が分かりやすいのが理由である。
【ウツロイドv.s.ラキムドー】のケース
①ウツロvsラキ対面でWR。《WR》
②BD逆転させDが弱体化したラッキーに負担をかけようと特殊技を選択。《WR》
③しかし、相手は交換。Dの高い状態のムドーに受けられる。《WR》
④ウツロvsムドー対面でWR。《通常》
⑤BD関係が元に戻る。Dが弱体化したムドーに負担をかけようと特殊技を選択。《通常》
⑥しかし、相手は交換。Dの高い状態のラッキーに受けられる…。《通常》
↓
(以下①〜⑥ループ)
このように、OWRの局面では、
相手の交代によって効果的に働かず(③、⑥)
WR貼るターンに削られ(①、④)
ダメージレースで不利になる。
従って、OWRが活きるシーンよりも、
事例で挙げたような極端にBDの開きがあるポケモンが、上からWR張ってDWR局面で活躍させる場面の方が多く見受けられる。
5.OWRとサイクルカット
しかし、 そんな一癖あるOWRを最大限活用できるポケモンがいる。
それはメガゲンガーだ。
特性:影踏みによって、相手陣営のサイクルロックをすることで先述した OWRの罠を掻い潜ることが可能になるからである。
【メガゲンvs.ラキムドーバンギ】のケース
①ラッキーにゲンガー後投げ。《通常》
②ゲンガーWR貼る。《WR》
【分岐:ラッキー居座りorバンギバック】
③'Dが弱体化したラッキー居座り→気合玉で殴る《WR》
③"Dが弱体化したバンギバック→気合玉で殴る《WR》
※WR下で194メガゲンの気合玉がH252メガバンギに対してちょうど確1
→バンギさえ突破すれば、ラキムドーを詰められる。
このように、サイクルを回させないことによって仮想敵に対して確実に対面し、WRの消費をさせずに(ダメージレースで不利にならずに)役割遂行することができる。
おまけに、追い討ち枠を自然に呼び出し、択にならずにスマートに狩れるのは強い。
WRの仕様である、以下2点
・砂嵐による岩タイプの特防補正が防御補正に回る
・突撃チョッキの特防補正が防御補正に回る
を踏まえると、
受けループにおける追い討ち枠のバンギラスはDに努力値を割き、Bに努力値を回す余裕がないという認識なので、WR下ではメガバンギのH252振りまで意識すれば良いであろう。
(ヨプの実や気合玉避けなどが厳しいが、威力補正無の追い討ち程度なら耐えるので気合玉の試行回数は2回以上ある。確率的にはこちらがかなり有利。)
ここで重要なのは、
メガゲンはバンギピンポイントメタではないことだ。つまり、役割の分散である。
本来の役割をキープしつつ、
汎用性を損なうことなく
安定行動をするだけで
追い討ち枠であるバンギを返討ちにできるのだ。
ここでは
「WR」は攻撃範囲を広げる「積み技」
であり、
「WR下の気合玉」は特殊受け・追い討ち枠に対する「役割破壊技」
であるいう認識だ。
メガゲンガーのBD差は皆無で、DWR戦略としては扱いづらい。しかし、特殊受け・追い討ち枠のDを弱体化させ特殊技を通す戦術なので、OWR戦略に類型される。
5.メガゲンガー型紹介
では、ここでメガゲンガーの型紹介に移る。
【基本データ】
ゲンガー
持ち物:ゲンガナイト
性格:臆病
特性:呪われボディ→影踏み
努力値:188-x-4-28-36-252
実数値:159-x-101-194-120-200 (メガ時)
技構成:祟り目 気合玉 鬼火 ワンダールーム
【調整】
H:16n-1
B:ステロ+A2↑メガルカリオのバレPを最高乱数以外耐え
C:
通常状態で
・HD特化ドヒドイデを補正有祟り目×2+火傷ダメ×3で確定
WR下で
・H252メガバンギを気合玉で確定1発
・HB特化輝石ラッキーを気合玉で確定2発
D:メガゲンミラーのシャドボ乱数意識で振れるまで
・無補正サザンドラの悪の波動を確定耐え
S:130族ミラー意識で最速。
ゲッコウガを抜けると気合玉で処理or WRでパルの起点にできる。
【解説】
技について、
上3ウェポン(祟り目 気合玉 鬼火)で通常の祟り目ゲンガーとしての汎用性を確保している。
WRは
①技範囲を広げるための積み技であり
②自身の技が役割破壊技となる可能性があり、
決定力の向上となる。
③また、後ろの極端にBDの開きがあるポケモンのための起点作成技にもなり、サポート役ともなる。
ポケモンにおける「ピンポイントメタ」や「〇〇絶対殺すマン」は選出を圧迫するため弱いと思っている。故に、どんな構築にも出せるように意識した。
そのため、追い討ち枠であるアローラベトベトンに対しては、混乱実リサイクルも考慮すると勝てないので受けループに必勝ではない。
(受けルキラーと銘打っておいて申し訳ないので、後日WRを用いたアローラベトベトンにも勝てる単体受けルキラー草案を投稿する。)
↓
追記:
【補完記事】受けル崩壊ワンダールームカプ・テテフ【ポケモンUSM】
http://pureonedodo.hatenablog.com/entry/2018/07/06/173540
慎重グライオンに対しても、補正有祟り目で確定1発にはできず、地震で切り返される可能性がある。
しかし、事例2 で紹介したパルシェンと組み合わせることによって、亜ベトベトン対面では鬼火を撒くことで、ベトングライを起点にパルが積むことができる。WR下では吹き飛ばされる前にエアームドを氷柱針で突破できる。
加えて、パルの苦手なルカリオ・グロス軸に積極的選出することで補完が取れる。
【サイクルロック】
メガゲンガーが 他のWR始動役と一線を画す根拠は、OWR戦術による攻撃性能だけでなく
・高いSからの散り際の先制WRによる後続のサポート性能
・影踏みによる後続の確定「起点対面」作成性能
にある。
具体的にゲンガー➕パルシェンで説明すると
ワンダールームはターン制約がある以上、サイクルを回されることが攻守ともに弱点なので、それを補うサイクルカットメガゲンガー。
パルは殻破をする機会を1度でも貰えれば決定力が格段にあがるので後のサイクルも無視できる。故に良相性なのである。
同じ理由で、特殊相手に一度でも殻破を積めればいいので、ワンルが残り1ターンであっても機能する。トリルエースのようにターン数が足りなくなる場面は、ほとんど見受けられなかった。
また、テッカグヤなどに対しても鬼火を撒いた上でワンダールームをすれば、高火力でもないので両刀だろうが宿り木されようがガン起点になるので強かった。)
積み構築における、欠伸戦法などは「相手が1ターンでも眠っていればいい。その隙に積む」といったスタンスである。
それと同じく、
影踏みによって「1ターンでも起点対面が作られれば、その隙に積める」のだ。
メガゲンガーが先制で WRを打って落ちるor交代することで、裏のポケモンの起点となる対面を確実に作ることができる。
6.総括
今回は、ワンダールームを用いた戦術の紹介とその類型をした。
そして、
【サイクルロック➕ WR 】によって
・OWRの罠を克服する
・後続の起点となる対面を確実に作る
ことに成功した、という結論を以って結びとする。
ここまで読んでいただきありがとうございました。ご意見・ご批判は以下まで。
Twitter ID: @baumbaump
腕白バリアーパルシェン考察とワンダールームの応用及び「ネオ-積みサイクル理論」提唱【ポケモンUSM】
(以下、常体)
目次
- 1.コンセプト
- 2.経緯
- 3.型紹介
- 4.耐久調整
- 5.解説
- 6.サイクルパでの採用意義
- 7.ワンダールームでの応用
- 8.ワンダールーム下での耐久調整
- 9.「ネオ-積みサイクル理論」
- 10.総括
1.コンセプト
今回は、
『耐久に厚い&回復ソース持ち&バリアーと殻を破るで攻守ともに積みをこなすパルシェン』
について紹介する。
2.経緯
ミミッキュ、ランドロス等のトップメタに有利を取りつつ起点にし、現環境に多いサイクルパを破壊するための積みの駒を探した。そこでパルシェンに白羽の矢が立った。
(筆者の5世代の頃からのお気に入りポケモンである。)
しかし、
・純正積みサイクル(積みリレー)では環境に一定数いる強烈なストッパー(ミミッキュ、襷、スカーフ等)に、こちらの取り巻きを含め不利を取ること。
・相手のサイクルパに対して、ポリ2レヒレガルドなどの高耐久ポケモンを1舞パルシェンで突破できないこと。
それらの理由で、積みリレーPTでの採用ではなく、受け回しをするサイクルパの中で採用した。
そして、強烈なストッパーを受けつつ、高耐久を削り、パルシェンを通す。もしくは、高速スカーフ・高耐久を凌駕するほど何回も積む必要があった。
つまり、その要件を満たすパルシェンは
・サイクルに参加することができる
・抜き性能がある
という
"ハイブリッド性能"を持つパルシェンである。
そこで、着想を得たのは、
あべしさん(@Abec_poke)のバリシェン(通称鉄壁パルシェン)だ。
私はとても感銘を受けた。これから本記事を読み進めていただく上でも理解を助けるので、先にあべしさんの記事をご覧いただきたい。
↓
http://enokoro-poke.hatenablog.com/entry/2018/01/24/004748
※掲載許可取得済み
(引用)
基本的に物理ポケモンと対面したら、殻破から入り、上からバリアーでBを上げていく。
殻破→バリアー→殻破…と積み続け2回、できれば3回破る。
というコンセプトであり、通常のパルシェンと異なる点として
(引用)
・✝3回殻を破れる✝→火力の底上げが可能です。
・Bを上げるので先制技(バレットパンチ、影打ち)で止まりにくいです。
・対メガガルーラでは、殻破った後バリアーで不意打ちを失敗させることもできます。
・クチートの上からバリアー張ることで怯みないしZを使用せず突破が可能です。(後述のアクアブレイク選択のポイント)
・物理耐久が高いため、積まれたギャラドスやパルシェン、ボーマンダへのストッパーとなり得ます。(後述のロックブラスト選択のポイント)
が挙げられる。
私も何度も試験運用をしたが、とにかく読まれない上に強い。3タテもザラである。相手視点で見えない勝ち筋を押し付けられるので試合を大逆転したシーンも多かった。
原案では、Dに努力値164が割かれ無補正メガゲンガーのヘド爆耐えとされている。
逆風だったのは、Cぶっぱのフルアタ小学生ゲンガーやヘドウェの採用が一定数見受けられたこと。
デメリットとしては、特殊に対しては基本1回しか積めないので多段積みができず、切り返しの手段としての運用となること。しかし、切り返せる再現性も高くはなかった。
他にも、ランドロスやガブリアス、ドリュウズなどの地面タイプに対しては殼破が安定行動になる。
(理由:相手には地面ポケモンで突っ張る選択肢の他に、交代の択があるので、バリアーから入った時に交代されると、パルより速い特殊or高耐久特殊に切り返される。起点チャンスから一気にディスアドとなるので、次ターンに高火力攻撃orバリアーでの多段積みを選択できる殼破から入るのが強いムーブであるから。)
ところが、相手がスカーフ持ちだった場合、殼破から入ると素早さが抜けないので、B0状態とB-1状態で2発攻撃を受けることとなり落ちてしまうことが多発した。スカーフをケアしてバリアーから入らなければならないことを考慮すると立ち回りが不安定になるので、更なる物理耐久が必要だと感じた。
3.型紹介
そこで次の型を紹介する。
パルシェン@フィラのみ
特性:スキルリンク
性格:腕白
努力値:252-148-4-x-4-100
実数値:157-134-221-x-66-103
技構成:つららばり/ロックブラスト/バリアー/からをやぶる
原案と比較して、Dに振っていた耐久をAに回して遂行速度を上げ、性格補正をBに回すことで物理に対しての起点に出来る範囲を広げた。
技としては、鋼に対応し得るアクアブレイクが選択肢にあるが、今回は物理耐久を上げた事によって物理水に対して更に役割が遂行しやすくなったのでロックブラストを採用している。鋼に対する削りを意識して立ち回れば氷柱針でも鋼に対抗できないことはない。
フィラのみは、「控えめ」「臆病」などの特殊寄りのポケモンが食べると混乱させることができるので、トリックに対する足掻きとなる。
(私は『フィラパル』という名称の響きも気に入っており、フィラのみをオススメする。PGLのアイテム使用率の統計では、混乱実は圏外なので統一することによって所持率変遷を可視化したいという私の願いもある。バリアーor鉄壁の使用率も圏外である。このことからも、突出した奇襲性能があることが裏付けられる。)
(2018年6月24日現在 確認)
※バリアーは遺伝技であるが、鉄壁はシェルダーのレベル技、パルシェンの教え技なので代用可能。
4.耐久調整
HB
・意地メガラグラージ(222)の地震をB0(素)→B+2(バリアー)→B+1(殻破)→木の実発動→B0(殻破)で4回耐え
=雨下メガラグラージ対面でバリアー+殼破×2積める(意地スカーフランドも同様)
・意地ドリュ(205)の地震をB0(素)→B-1(殻破)の状態で2回耐え→木の実発動
=スカーフドリュ対面で殻破×2積める
・意地砂ドリュ(205)の地震Z(B0:素)+砂ダメ+地震(B+2:バリアー)→木の実発動→地震(B+1:殻破)耐え
=砂下地面Zドリュ対面でバリアー+殻破×2積める
☆相手の火力実数値によってバリアーor殻破から入るか立ち回りを変更する目安
意地メガラグ(222)>意地ランド(216)>意地砂ドリュ(205)砂ダメ込>バリアーと殻破の壁>意地ドリュ(205)>意地ガブ(200)>陽気ランド(197)>陽気ドリュ(187)>陽気ガブ(182)
※すいすい砂かき&仮想敵スカーフは1破りでは抜けないが2破りで抜ける。
※砂ダメとガッサを意識するなら特殊or両刀型にして、特性[防塵]も一考。カバとの相性も◎。何回か被弾するので急所を嫌うなら特性[シェルアーマー]も一考。
※H252B156(157-242)までBに振ればメガラグ地震対面でも殻破から入ることが可能。
・無補正メガミミロップの飛び膝蹴り確定耐え
(飛び膝後ミミロップが引いて、後ろから猫騙しで止めてくるという積みポケが苦手とするムーブにも、フィラ発動により対策される)
A
・Aランク2↑氷柱針がテンプレABミミッキュの本体に5発命中で丁度確定1発
・Aランク2↑ロクブラがH177メガハッサムに対して、1/10発でも急所に当たれば2回で確定で落ちる。(乱数・命中率・急所率込みで瀕死率78.88%)
HD:特化レヒレのムンフォ確定耐え
S:殻破後最速135族抜き
5.解説
【従来のパルシェンと異なる点】
このポケモンの役割は積み要因であり、擬似的なサイクル要因でもあり、物理ストッパーでもある。
2回破れれば1舞AS珠パルの1.15倍の火力が出て、バリアーによって先制技耐性が単体で作れるバリシェンが弱いはずがない。火力過剰になるため、その分耐久に回せるのは理に適っている。
物理の前で殻破を積むと、相手視点では、「襷か印かZを持った耐久と体力の削れたパルシェン」が場に残ることになる。
①バリアーによって耐久値が上がること
②木の実によって回復ソースがあること。
これらの点は、相手視点では考慮していられない事項である。
従って、相手は場にいる物理ポケモンで捨て気味に攻撃してこれ以上の積みを防ぎ、裏のストッパーで止める動きが現実的となる。そのため、起点ポケモンに逃げられにくいと言う長所がある。
その点において、パルシェンは起点ポケモンに対して、「削らなくてはならない」「引くことはディスアドバンテージ」というような先入観を持たれることも含め、擬似的に、特性:影踏みも持っていると感じたことがある。
ハッサムやミミッキュ程度では、剣舞されようが向こうが追いつけないので起点。
鈍いカビゴンに対しても積み合戦になるが、相手の氷柱針の被弾数を考えると急所に当たるので大体殴り勝てる。(こちらの回復ソースは有限であるがオート回復である。相手はリサイクルを押さなければならないので後手に回る。)
ルカリオやバシャーモのような高火力一致で弱点を突いてくるポケモン以外の物理はほとんど役割対象である。
例えば、アゴギャラハッサムのような並びに対して、相手視点ではギャラ対面で起点にされても、削りを入れることで、ハッサムがストッパーになり得る。
しかし、こちら視点では、耐久上昇と回復によりハッサムとも殴り合える。結果、既存のパルシェンとは違って、物理ポケモンをストッパーにしようものなら並びごと崩して勝利を狙える。二回破れれば、スカーフアーゴヨンのような強烈なストッパーも抑えることができる。
バリアーと殻を破るで耐久調節が可能なので、木の実の発動条件を自在にコントロールすることができ、持ち物の相性は非常に良かった。
バリアーを上から打てるようになるので、物理積みポケモンの宿命であるイカサマ対策ができる。
特殊の数値受けポケモンに滅法弱い(ポリ2、レヒレ、ガルド等)ので、サイクル下で削りを入れておく必要がある。しかし、何回も殻破をさせてくれて突破できてしまうケースもある。
【意地バリシェンと異なる点】
・砂ドリュや雨ラグラージ等の天候パに対して勝率が安定すること
→バリアーから入ると砂ドリュウズの地面Zやメガラグラージのアームハンマーにも対応可能
相手の軸である天候エースを起点にできてしまうことは大きいし、相手視点では選出画面の時点でパルシェンは天候エースに対するストッパーとなりえないので、その認知の歪みによるeasy winがとれる。
(easy winの根拠の考察:
相手は、天候のターン節約ためや、こちらの回復ソースがない前提での立ち回りをすること、1破りでは素早さが追いつかないと判断するので、舐めていることが多い。そのため、控えに交換されることはほぼなく、無事バリアーから入っても起点にできる。)
・スカーフ地面に対して、スカーフが確定していなくても殻破から入るのが安定すること
・メガミミロップを起点にできること
・Aに努力値を割けたのでミミッキュなどに対して役割遂行速度が上がり、妨害されにくくなったこと
・D耐久が下がったこと。
→特化レヒレのムンフォ耐えまでとしているが、S関係が分からない以上は使い勝手は微妙。先に殻破をして、Dダウンしてしまったら耐久調整が意味をなさない。仮に下を取れていても挑発を打たれるケースがあるので気休め程度の目安である。
しかし、そもそも特殊を起点にすることは役割対象外であると割り切って使用していたので、不便に感じることは少なかった。
性格が腕白であることと、耐久ランクが目まぐるしく変化することを考えると経験的なダメージ感覚が必要となるが、使っていてとても楽しいポケモンである。
6.サイクルパでの採用意義
サイクルパの中での採用と冒頭で述べたが、重大な欠点がある。
それは、混乱実の発動条件が「体力が1/4以下になったら発動」であること。つまり、75%以上削られる必要がある。
木の実が発動しない50%~74%のダメージを食らうと確定2発になり繰り出せず、かと言って75%以上のダメージを2回食らうと150%となり確定2発。
→木の実は繰り出し性能を上げないことがわかる。
①繰り出し性能をあげないこと
②フィラのみは対面性能を上げる道具である
③回復ソースが有限であること
このことから分かるように、サイクルパでの起用ではあるが、純正のサイクラーとしての役割は持てない。
『役割対象である物理相手を限定に
①行動保証がなされる
②49%以下のダメージに対して受け出せる(有限)』
という役割が正確である。
これは、パルシェンというポケモンの性能とマッチしているとも言える。
そもそも、従来の積みリレーは、起点作りをした後ガンガンこちらのポケモンを捨てて、数的アドバンテージを削り、
① 起点となる対面を作り続ける
② 全抜き
②' 起点に出来ずに負け
②" ストッパーに止められて負け
の構築である。
そこで、わざわざ数的不利をとる必要はないと考えた(置き土産などで自主退場することはない)。
積みリレーにとって、起点となる対面を如何に作り出せるかが最も重要な要素だと推察する。従って、「死に出しによる縦の積み」だけではなく、「サイクルによる横の積み」構築があっても良いのではないか、と仮説を立てた。
むしろ、[対面を作り直せれば作り直せるほど積み構築として強い]という前提条件があるとするならば、「サイクルによる横の積み」に軍配が上がるのではないだろうか。
直線的な対面作りには回数が限られるが、サイクル的な対面作りは柔軟性に富むという言説である。
つまり、①激しく交換しつつ起点チャンスを伺い、②サイクルの中で相手を圏内に入れる(=積みリレーでいうステロと同じ位置にあたる)ことができればよいのである。
根本的な目的は、従来の積みリレーと変わらない。
・自主退場/リレーによる対面操作→サイクルによる対面操作
・ステロによる擬似的な削り→サイクルを回すことによるダメージレースの負荷で賄う
というように、手法が変わっただけである。
他にも、積んだ後
仮に相手の後ろにストッパーが構えていても、サイクルを回し直すことがストッパーメタとなり得る。
更なるメリットとしては、
数的不利をわざわざとらず、最悪クッション役として残せれば、捨てて対面を作り直せるということが挙げられる。
「積みリレー」に「受け出し」の概念をプラスする目的は、あくまで、対面を作り直すため。言い換えると、積みの機会を作り2度目以降のサイクルを不要にするためなのである。
役割論理のように3~4サイクルも回す必要がない。①1度サイクルを無理矢理回すことによってゲームプランを作成することができる。②積極的死に出しによる数的不利を回避することができる。これらが大きなアドバンテージとなる。
不完全サイクラーでありながらも、受け出すことによって、積みとしての新たな役割を見出せたのではないか。
冗長ではあったが、既存の積みリレーに組み込まれるようなパルシェンとは掛け離れて、サイクルと積みのハイブリッドな概念のパルシェンに挑戦した。構築例は別の機会に紹介したい。
7.ワンダールームでの応用
「積みリレー」の話にもう少しお付き合い頂こう。
積めないとはどういう事態か?
例えば、
・相手が全員特殊でパルが積めない
・相手が全員岩技持ちでガモスが積めない
などである。
かと言ってルカリオのインファを前にパルは積めないし、岩技がなくともガブの鉢巻地震でガモスは沈む。
私は「積めない」という現象の発生に際して
①物理特殊の範囲外
②耐性の範囲外
の2要因があると仮定した。
(シークレット要因として
③Z技等の崩しの"耐久数値の範囲外"
もあるが、対戦で使えるのは1回きりで、しかも火力の上昇具合はこだわりアイテムと同程度なら、圧倒的物理特殊耐久/圧倒的耐性でカバーできると考えたため薄めに考慮)
「積むことができない」という事態を回避するためには、
⑴:物理特殊の範囲を広げる
eg.威嚇HDメガマンダ
⑵:耐性の範囲を広げる
などが効果的だと推察した。
「パルシェンで特殊を起点に出来たら苦労しないし、ガモスがいくらDが高いからと言ってドロポンZを受けられない。パルでドロポンZを受けることは難儀である。」
という声が聞こえる。
確かに、都合よく範囲を広げることは困難であろう。しかし、制約が付く中でならば再現することができる。
ワンダールームであるならば①物理特殊の範囲外を克服することが可能であるのだ。
効果
5ターンの間、すべてのポケモンの『ぼうぎょ』と『とくぼう』の能力値が入れ替わる。もう1度使用すると元に戻る。
BとDが逆転するので、腕白パルシェンにとって、物理耐久を上げることは、多義的には特殊耐久を上げることにも繋がった。
ワンダールームとは、物理耐久と特殊耐久の乖離が大きければ大きいほど活きる技である。
わざわざDに振る必要もなく、物理相手に役割遂行する副産物としてワンダールーム下ではズバ抜けた特殊耐久を見せ、ギミック内において特殊への切り返し能力は格段に上がった。
8.ワンダールーム下での耐久調整
では、具体的な耐久ラインを見ていこう。
HD
・臆病コケコの珠10万(EF下)が最高乱数以外耐え
・控えめテテフのサイキネZ(PF下)が最高乱数以外耐え
・控えめアーゴヨンのヘドウェをD±0(素)→D-1(殻破)の状態で2回耐え
→スカーフアーゴヨンの前で殻破×2積める
HB
・意地メガギャラの地震確定耐え
・意地ミミッキュのじゃれつく+影うち耐え
(じゃれつくで木の実確定発動。回復込みで影うち耐え)
(パルシェンの相棒のワンダールーム要員としては、ルージュラ、ウツロイド、ブラッキー、ポリ2、マシェードなど様々試したが、最終的にメガゲンガーに落ち着いた。単体性能を落とすことなく無理なく組み込めたからである。
ワンダールームはターン制約がある以上、サイクルを回されることが攻守ともに弱点なので、それを補うサイクルカットメガゲンガー。
パルは殻破をする機会を1度でも貰えれば決定力が格段にあがるので後のサイクルも無視できる。故に良相性なのである。
◎チャート
積む前:サイクル優位
↓
積む機会:ワンダールーム
↓
(障壁:相手陣のサイクル)⇦サイクルカットによって起点対面を確定作成
↓
積んだ後:サイクル無視
同じ理由で、特殊相手に一度でも殻破を積めればいいので、ワンルが残り1ターンであっても機能する。トリルエースのようにターン数が足りなくなる場面は、ほとんど見受けられなかった。
また、テッカグヤなどに対しても鬼火を撒いた上でワンダールームをすれば、高火力でもないので両刀だろうが宿り木されようがガン起点になるので強かった。)
※ワンダールーム始動のメガゲンガー/構築/立ち回りについても、今後掲載予定。
↓
追記:
【完全図解】ワンダールームの戦術的分類とWRメガゲンガーの単体考察【ポケモンUSM】
http://pureonedodo.hatenablog.com/entry/2018/07/04/232010
9.「ネオ-積みサイクル理論」
かくして、超物理耐久+超特殊耐久のパルシェンがここに爆誕した。
それだけではない。
相手の防御特防も入れ替わるので、サイコショックの要領で、氷柱針でエアームドを突破できる。
物理アタッカー+特殊アタッカーを兼ねるパルシェンもここに完成した。
さらに超絶マイナー技であるので、戦術意図を隠せることはメリットの一つである。
ここまでご覧いただき、誇張表現であることに憤りを感じて批判的になっている読者も中にはいるかもしれない。しかし、机上論を夢想して悦に浸っているわけではない。
重要なのは"勝ち筋の分散"である。
物理の前で積み一辺倒。「倒しきれなかったら負け」「積めなかったら負け」のマッチング運を祈る機械プレイより遥かに勝ち筋が多くなる。
eg.ブルルドランに対して両者ともパルの起点にできない。しかし、ゲンガーがドランを呼ぶので適当に削ってワンダールームをして、ドランの前でパルが破れば、削れたドラン+ブルルをパルで制圧できる。
積みリレーは簡単に勝てる試合もあれば(3縦)、あっさり負ける試合もある(ストレート負け)。
しかし、ポケモンのレートを上げるのは1試合の「芸術的な完勝」よりもあくまで「勝率」なのである。
従って、
①積みによる過剰なパワーを落として代わりに耐久を上げ
②強引にサイクルを回し
③数的有利を意識し
④対面の作り直し回数を増やすように試みる。若しくは、
⑤ワンダールームなどによって積み範囲を擬似的に広げる。
これらのことは、積み構築において、勝ち試合を増やすために合理的であるはずだ。
私はこの理論を
「ネオ-積みサイクル理論」として提唱する。
10.総括
腕白バリアーフィラパルシェンの単体考察をベースに積み構築の在り方を問い直した。
また、私は積み構築を長年愛用しており、ワンダールームの研究もしているので、書き足りないことは多分にあるが、趣旨とはズレるのでここで筆を置くことにする。
ここまでご覧いただき誠にありがとうございます。
感想や批判は以下まで。
TwitterID:@baumbaump
【シーズン17】Show Down暫定1位構築記事【シングル61】
こんにちは。1年ぶりの更新です。
ポケモングローバルショーダウンにて先んじてシングル61の試運転をしていたところ、わりと満足いく構築ができたので公開します。
ポケモンと3DSを売ってしまったため、使用することはないので使ってみてください。
(序盤元気マンです^^; TN:baumbaum)
(197-95-125-x-135-67)
滅びの歌 こらえる ダイビング 守る
➀滅びの歌→こらえる→イバン先制ダイビング+後攻攻撃
②滅びの歌→イバン先制ダイビング+後攻攻撃→こらえる
で滅びターンを消化し自分より早い相手を倒す。
守るは、状態異常を引いた時などの調整時に使えた。ここはハイドロポンプなどでも良いかもしれない。
自分より遅い相手と、高火力+先制技に弱い。
手持ちにニョロトノのS67のラインに近いポケモンを用意して再戦に生かすのも面白い。
HB:鉢巻カイリューの逆鱗確定耐え
A:雨下で鉢巻アローを反動込でダイビングで倒せる
S:最遅
化身ボルトロス@のんきのおこう 臆病 悪戯心
CSぶっぱ残りH
10万 気合玉 身代わり †Swagger†
ごまかし性能の鬼。
のんきのお香を持たせることによって、身代わり×4+威張るでこちらに有利な確率で行動確保をする。
情報戦を制するにも身代わりは強かった。
対頑丈イバンジバコには10万→気合玉が定石。
Swagger is GOD
(191-x-104-168-151-82)
ハイパーボイス 欠伸 守る 破壊光線
タイマン性能が非常に高い。このルールでの欠伸+守るは鬼。
ハイパーボイス警戒で身代わりを張ってくることはないので、欠伸と破壊光線の通りが良い。
対ギルガルドでは守る→欠伸→守る→ごり押しが定石。
環境にも破壊光線ニンフィアは多く苦戦した。
HB:意地鉢巻ガブの地震を最高乱数以外耐え
マリルリ、トゲキッス、ライコウ、ニョロトノ等々破壊光線で確定1発
ギルガルド@ラムのみ 意地っ張り バトルスイッチ
HAぶっぱ残りD
アイアンヘッド 影うち 聖なる剣 身代わり
ガッサ、フェアリー、小さくなるハピラキ、ナンス対策
ギルガルド以外に状態異常対策が身代わりくらいしかなくフェアリーもぶっ刺さりなので補完枠である。61で一番強いガルドは弱点保険だと思う。
オノノクス@こだわりスカーフ 陽気 型破り
(151-195-115-x-90-163)
逆鱗 地震 馬鹿力 ハサミギロチン
選出率高め。カイリュー、ジバコ、ゲッコウガ、ポリZ、ゲンガーなどといったトップへのメタとして活躍。
同族、意地スカガブ意識での最速。陽気でも火力が出る。
ギロチンを採用したことによってどんなに出し負けても勝率の下限が3割なので、底上げに寄与してくれた。
HB:鉢巻ファイアローのブレバ確定耐え
S:最速
ドサイドン@突撃チョッキ 勇敢
(201-174-161-x-114-48)※S個体値18^19
岩石砲 地震 炎のパンチ メタルバースト
なんでも受ける()いい漢♂
スイクンだろうがニンフィアだろうが反射のメタバで返り討ちにする。
PT単位でナットレイが重いので打点を確保するためのホンチ。
電気の一貫を切るためにも欠かせない。
力持ちマリルリの滝登り中乱数耐え
HD:眼鏡ニンフィアの破壊光線最高乱数以外耐え
S:最遅50族、無振り30族抜かれ調整
選出にも大きな偏りはなく満遍なく機能した印象。再選が多く途中、PTや型、調整を変更したものの上記のように落ち着いた。
これ以上プレイする気はないので参考になれば。
【単体考察】汎用型祟り目ピン滅びゲンガー【ポケモンORAS】
こんにちは。みるさくです。
シーズン10お疲れさまでした。私は構築や調整を考えるだけ考えて、結局、育成と実戦には至らず仕舞いで脳内ポケモンバトルを楽しんでました(笑)。その中で今後も活躍できそうなポケモンについて紹介したいと思います。
ゲンガー@ゲンガナイト
【特性】浮遊→影踏み
【性格】臆病
【配分】161(204)-x-100-190-115(52)-200(252) ※メガ進化後の数値
【技】祟り目 鬼火 身代わり 滅びの歌
本来、ピン滅びゲンガーは構築の補完として採用される場合が多いです。しかし、害悪殲滅の理念のもと構築の軸に置きたい場合において、鬼火祟り目による単体性能の向上+滅びによる崩し性能を保持しつつ選出率を底上げする目的で、上記のような型が誕生しました。
そもそも通常のピン滅びゲンガーの技構成は
[滅びの歌、道連れ、身代わり、シャドーボール]などがポピュラーで
役割としては
・小さくなるピクシーやムラっけオニゴーリなどの所謂害悪ポケモンを運に依存することなく突破すること
・特性を活かしハメて積極的に1:1交換以上を狙っていくこと
・受けループ対策
・バトンパ対策
・強引なサイクルカット
などが挙げられます。
今回は、これらの役割を損なわないようにしながらも祟り目を活かした”抜き”の役割を与えました。
技構成について
・祟り目
メガゲンガー自身に火力を持たせるという今回のコンセプトのため必須。
・鬼火
祟り目とのコンボ。道連れを抜いた弊害として単体でメガガルーラの相手をすることができませんが、鬼火+裏のゴツメの数値受けポケモンを用意することで疑似的に威嚇撒きのようなことができ、スリップダメージも稼げます。
・身代わり
滅びの歌と併せて単体で相手を詰めることができるので必須。裏で麻痺を撒くことができれば、痺れ待ちをしつつ身代わりを残し、祟り目で処理をしてから後続を滅びで強引に持っていくことも夢ではありません。
・滅びの歌
今回の第2のコンセプトのため必須。吠える持ちには要注意。
調整について
ゲンガーミラー意識の最速とD振り。H実数値161(4n+1)。
よくファイアローの鉢巻ブレバ耐え調整などがありますが、この型では論外。守るや金縛り、道連れがあり、Sがアロー抜き調整でBに努力値を回せるならそれも視野に入りますが、そもそもアローは役割対象外なので、アローを意識した調整をする必要がないというのが持論。よってアローより勝ち筋が太く、個体数も多い対ゲンガー、メガゲンガーを見て1%でも多く打ち勝てる可能性を模索しました。
対ゲンガー、メガゲンガー
※ここではタイマンの殴り合い。共通して相手の性格は臆病。共通して相手のDに努力値の端数が振られていない。相手の技はシャドーボール、こちらの技は補正なし祟り目を打つと仮定する。
ⅰ.対CS襷ゲンガー
被:83.2%~100.6% 乱数1発(6.3%)
与:111.1%~130.3% 確定1発
襷で耐えられるが次ターンこちら先手確定。
勝率87.8%
ⅱ.対HSメガゲンガー
被:86.9%~104.3% 乱数1発(25%)
与:73%~87.4% 確定2発
相手が非最速の場合:勝率75%
相手が最速の場合:勝率37.5%
ⅲ.対最速CS珠ゲンガー
被:108%~131% 確定1発
与:111.1%~130.3% 確定1発
勝率:50%
ⅳ.対CSメガゲンガー
被:104.3%~122.9% 確定1発
与:90.3%~108.1% 乱数1発(43.8%)
相手が非最速の場合:勝率47.3%
相手が最速の場合:勝率23.7%
と、対ゲンガー、メガゲンガー対面では上記のような計算になります。
ちなみに、ゲンガーの持ち物の割合はPGLの2015年7月8日のデータによると、ゲンガナイトが70.7%、気合の襷が19.5%、命の珠が6.3%です。
メガゲンガーの努力値配分の分布などはとても予想がつきませんが、とにかくミラー意識の調整によって祟り目の威力65に対してシャドーボールの威力80と、この威力の15の差を物ともせず、ある程度の勝率を保つことに成功しました。しかも、先の計算はあくまで偶発対面におけるもので、重要なのは立ち回りが杜撰でも最低限の勝率が保証されているということです。バトル序盤で先にメガ進化をしたり、祟り目の性質を活かして先に相手を状態異常にしておくなど、立ち回り次第で勝率は跳ね上がります。
このポケモンの弱点として、先述したように、道連れを抜いたことによって使用率の高いガルーラ、ガブリアスなどに対して安定しません。よってそれらを安定して受けられるポケモン、上から殴れるポケモンをそれぞれ用意しておく必要があります。また、状態異常を撒けるポケモンとも非常に相性がいいです。
技を変えるとしたら、鬼火→道連れでしょうか。単体性能が欲しければ鬼火。PT単位でキツイポケモンが出てきたら道連れで無理やり補完するといった形でいいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
不明な点や計算ミスなどありましたら是非連絡ください。
twitterID:@b7_gm
【単体考察】環境メタ型両刀ガルーラ【ポケモンORAS】
こんにちは。みるさくです。
今回は、環境にメタを張ることに重点を置いたガルーラについて考察します。まず、両刀ガルーラを考えるに至った発端はPGLでのランドロスの使用率が全てのバトルでは3位、シングルでは5位(どちらも2015/6/13 9:00現在のデータ)と最近になって台頭し始めて来たという話を聞いたことによります。
他にも新たにゴツゴツメットジャローダの流行(ゴツメジャローダの調整:マイガキ。さんのブログ→【シングル】 ゴツメジャローダについて - マイガキ。ポケモンORAS。レート2000。)などがあり、物理型ガルーラにとっては逆風になりました。そこでガルーラメタが激化すればするほどメタメタ型ガルーラはハマるのではないかと考えました。
そこで提案するのが以下の型です。
ガルーラ@メガ石 意地っ張り
肝っ玉→親子愛
207(212)-165(36)-123(20)-94(196)-121(4)-125(36)
捨て身タックル 地震 冷凍ビーム 火炎放射(大文字)
【調整】
H :
16n-1
A :
11n
B :
意地っ張り鉢巻ガブリアスの逆鱗確定耐え
陽気珠ゲッコウガのけたぐり最高乱数以外耐え
C :
冷凍ビーム :
D4振りガブリアス確定1発
H252振りカバルドン超高乱数2発
H244振りジャローダ確定2発
火炎放射(大文字):
H252振りナットレイ確定2発(高乱数1発)
H252振りメガハッサム中乱数1発(確定1発)
H252振りエアームドどちらも確定2発
D :
臆病珠化身ボルトロスの気合玉確定耐え
S :
最速バンギ抜き(メガ進化前準速バンギ抜き+1)
範囲を最大限に広げたガルーラです。3色パンチを覚えることから物理一本でもこの技範囲を実現することは可能です。しかし、特殊技を採用することによってガブのサメ肌やナットの鉄のとげ+ゴツメを避け、メガボーマンダやランドロス、クチートなど威嚇持ちに対しても安定したダメージソースを期待できます。火炎放射と大文字での選択についてですが、不意の文字外しを考慮して火炎放射をお勧めします。一度炎技を見せたら引かれる可能性が高いですし、使用感としても役割破壊としては十分すぎるくらいの削り能力があったので火炎放射で事足りると思います(PTと要相談)。両刀型の恩恵として受けループにも強めに出れます(ヤドランは無理)。
Aに努力値をほとんど割けない分、性格補正をかけて最低限の火力を確保しました(親子愛により実質A実数値247から放たれる捨て身タックルの火力は特化メガバシャーモのフレアドライブをも凌ぐので十分機能する)。そして残りを耐久にがっつり振れるのでHAガルーラと同程度の耐久を残すことができます。
大体の攻撃を一度は耐えるので出し負けることがほとんどないという稀有な存在です。他にも物理型との差別化点として冷凍ビームと火焔放射による追加効果が期待できるという点があります。実際に負け濃厚な試合で冷凍ビームを打ったことで相手を凍らせて勝ちに導いてくれたことが何度かあったので、非接触のノーリスク2回攻撃はズルいとしか言いようがありません(冷凍ビームガルーラの強さがわかる:ブーシャヤンスタパサーさんのブログ→分身サミット総本部:【第1回さいはてオフ使用構築】氷タイプのメガガルーラをご存じでない!?!?【ベスト8】)。
これほどまでに万能そうではありますが運用していたうえで不便に感じたところが2点ありました。
一つ目は、鈍足気味であるのに猫騙しと不意打ち等の先制技を切っているということです。そのデメリット以上に技範囲のメリットの方が大きく感じましたが、やはり高速ポケモンへの削り性能が奪われたり、鈍足高火力ポケモンへの打猫騙しよる被反撃の防止ができないなど痒いところに手が届かなかった感は否めません。対策として、PTに高速ポケモンないしは先制技持ちのポケモンを多めに入れること、裏にS操作が可能なポケモンを入れることなどが挙げられます。どうしても先制技を入れたいのであれば地震を切ることをオススメします。その際は、バンギやヒードランなどのケアを十分に行いましょう。
二つ目は、クレセやポリ2、スイクンにヤドランなどタイプ相性だけでは突破できない数値受けポケモンに手も足も出ないということです。この課題というのはガルーラ全ての型に共通することかもしれませんが、特にこの型の場合は役割集中型の対面構築には組みにくく、自身の積み性能も皆無なため特に顕著です。しかし、それらのポケモンをおびき寄せる選出誘導能力は見せ合いの時点でいかんなく発揮できていたので、裏で耐久型をカモれるポケモンを用意しておくと試合を有利に進めることができます。それに一番の解決策としては数値受けポケモンに対して強く出れる裏選出を用意しておくことです。
いかかがでしたか。両刀にすることによって刺さる相手、刺さらない相手がメジャーな型とはだいぶ異なるのでもはや違うポケモンとして扱ったほうがいいかもしれません。また、環境メタ型は対策が講じられると一気に使い物にならなくなるので、運用する際はよく環境を知ることが大切です。
ここまで読んでいただきありがとうございます!
【奇策】クチクレセVSゴツメアロー【ポケモンXY】
こんにちは。みるさくです。
これは、クチートにあと出してくるファイアローは十中八九、HBベースゴツメ鬼火挑発ブレバ羽だった時代のお話。シーズンで言うと3あたりのこと。
こちら月光乱舞クレセと意地っ張りHAクチート。
こちらのメガクチートのじゃれつくに合わせてゴツメアロー後出し。しかし、流石のクチート。じゃれつくは4割強は入りますが、鬼火を打たれたり、羽休め連打をされこちらからすると圧倒的不利対面です。クレセ後出しするも挑発を打たれ回復することができずじわじわ削られ、勝ち筋としてはサイキネのDダウンを引くか冷凍ビームの氷を引くかですが対策としては不十分です。
よって、クチクレセでアローを相手にするのは分が悪いです。
ここで、役立つのが以下の型
- じゃれつく
- 気合パンチ
- 不意打ち
- 剣の舞
ORASに突入する前は気合パンチという技は4世代からの過去産でのみ入手可能で、レア技でした(ORASに入った今でも採用意義は薄くある意味レア技ですw)。気合パンチを警戒された試合はありませんでした。
- 体力半分ちょいアローVS被ゴツメダメクチート
- アロー{鬼火}。クチ{剣の舞}。
- アロー{ガン積警戒で挑発}、クチ{じゃれつく}
- アロー{受けが間に合うので羽連打}、クチ{気合パンチ}
アローは落ちる。ほぼ100%相手は上記通りの行動をしてきました。そういう意味ではこのポケモンの技構成は行動誘導能力が高いです。
羽休めで飛行タイプが消え鬼火を剣の舞で相殺した等倍気合パンチが炸裂し、ある程度削れたHBアローなら倒せます。
勝利条件は、受けだした際のじゃれつくと二度目のじゃれつくを外さないことです。
81%で処理できますが、他にも相手の鬼火外しや、2のターンでアローが羽休めから入れば1ターンの猶予が発生するので、対策というのに十分信頼できる数字になると思います。
そして、被ゴツメダメ×3(3/6)、被鬼火ダメ×3(3/8)まで考えられるので月光乱舞で再利用できます。
本来、気合パンチの採用理由は、警戒が薄い技且つ、相手の鋼フェアリー受けに最大打点を与えるのと同時にサイクル崩壊まで狙えるからでした(例.クレセドラン系のPTではドランに鋼フェアリー受けを一任するとギルガルドの聖剣など役割破壊技の通りが良い、又は間接役割破壊が成立しやすい)。そして副産物的にゴツメアローも突破できました。今回、もう使用しないので公開しました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。